沈まぬ太陽
今週の火曜日、文化の日に映画「沈まぬ太陽」を見てきました。
とある航空会社の従業員組合に所属する幹部2人の人間模様を描いた山崎豊子さんの長編小説が原作です。主人公は組合の委員長をしながら従業員の待遇改善と安全な空の運航を願って、絶えず会社と戦う正義感なる勇敢な男です。
その勇敢さが会社から煙たがられ、海外の僻地を転々とする報復人事を強いられます。とある航空会社とは明らかに日本航空(JAL)です。主人公は一貫して会社の理不尽さを追求しますが、同じ組合の副委員長をしていた行天(ぎょうてん)という男は、会社の上層部にたぶらかされて、取りいられ上手に出世していきます。二人の男の人間模様が、なるほど映画を見ている人にわかりやすいコントラストで、天使と悪魔という風に描かれています。
原作者の言いたいことが十分に伝わってきます。よくある企業小説です。考えさせられる部分が多いのですが、もっと深い人間の優柔不断でうつろい易い複雑な部分があるともっと現実感があったような気がします。
天使と悪魔、人間は常にこの二つに悩まされ続けます。いけないと思いながらも「会社のため」と自分を納得させたり、悪いと思いながらも「お客さまのため」と自分を慰めたりします。一貫していたりあべこべだったり、時として整合性があったり人間的だったり、自分でもわからなくなります。答えは永久に出ないのでしょう。
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